国際英語学部主催『英語落語で伝える日本の笑いと日本語の心』を聴いて
「文化の違いは自身の武器になる」 3年 安藤静香さん

 国際英語学部主催の英語落語と講演『英語で伝える日本の笑いと日本語の心』が1月14日に名古屋キャンパスのヤマテホールにて開催された。講師は現在テレビでも活躍中のカナダ出身の落語家、桂三輝(かつら さんしゃいん)さん。カナダ文化大使としても活動中である。

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 桂 三輝(かつら さんしゃいん)さん

 三輝さんの日本語と英語を巧みに操り繰り広げられた落語から私が感じ取ったことは、文化の違いは自身の武器になるということです。深い歴史がある日本の落語に自らの良さを付け加えた三輝さんの落語は、日本の良さを世界に発信するための新たな手段として確立していると思いました。外国の出身で自国や世界をわかっているからこそ日本を客観的に観察することができ、外国人視点で落語を作ることができるから、日本人だけではなく他の国の方からも人気を集めることができるのだと思いました。世界との距離がどんどん近付いている現在、私がやるべきことはまさに、自分自身の文化や体験を外の世界で恥じらうのではなく武器にすることだと気付きました。その際にとても重要なことは、自分をただ押しつけるのではなく、相手をとことん知った上で自分の意見を発信することです。三輝さんの場合、日本語も日本の文化もとことん勉強されていました。振り返ってみると今までその点に意識のなかった自分は、昨年7月に栄のアップルストアで行ったプレゼンテーションや12月に開催された企業コンベンションで自己満足な部分もあり、的確な提案をするために問題の真意を探りきれていなかったことに気付きました。

 言語とは、伝えるためのただのツールであるだけではなく、相手を知り、相手に近づくためのツールです。そして外の世界に出てそこから自分を客観視して比較することは確実に自らの成長に繋がります。日本語を極め、日本文化を積極的に学ぼうとする三輝さんの姿は英語を勉強している自分にとっての理想像です。これが達成できるかどうかが、普段の生活や次の発表の機会、就職活動で周りと大きな差を作れるかどうかのキーポイントになるのだと感じました。 

(国際英語学科3年 安藤 静香)

2015/02/10

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