学生有志が「文学部研究会合同発表会」で成果を披露
5研究会が創作劇上演や活発に意見交換

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 「文学部研究会合同発表会」が11月29日、名古屋キャンパスで例年通り開催されました。

 文学部では、学生有志が集って研究会活動を行っており、現在は上代・中古・中世・近世・近代の文学を扱う研究会と、日本語・広告・演劇など言語や表現に関する研究会があります。また、本年度は文学部に新しく歴史文化学科が開設され、古文書・民俗学・近代史など歴史や文化を学ぶ研究会が発足しました。活動内容は様々で、自分で決めたテーマについて発表し、それに対して意見交換や議論を行う研究会もあれば、顧問の先生が講義形式で進めていく研究会もあります。そうして、各々が取り組んできた研究の成果を発表する場が「合同発表会」です。

 本年度の合同発表会では、5つの研究会が発表を行いました。午前の部では演劇研究会による演劇「雪のふる街」が舞台教室にて上演されました。脚本から完全なオリジナルの創作劇で、若者たちが抱える孤独や不安感という重たいテーマに取り組んだものでした。 

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 午後からは研究発表が行われました。前半ははじめに「歩きスマホ防止広告の制作」に実際に取り組んだ過程と作成した広告を披露した広告研究会の発表、次に、読書の魅力や文学に触れることの歓びを題材としたライトノベル作品についての近代文学研究会の発表。休憩をはさみ、後半には「大伴家持の月に対する捉え方の変化について」、「『遷都歌』である七八番歌に込められた想い」など『万葉集』の歌を扱った上代文学研究会の発表が行われました。午前の部と午後の部を合わせると、会場には学部生、文学部教員や院生、卒業生など70人を超す来場者が集まりました。各発表終了後には活発な質疑応答が繰り広げられました。議論が白熱するあまり休憩時間の間も意見交換が行われる場面もあり、盛り上がりを見せました。

 合同発表会の企画・運営は、各研究会代表を中心に行い、準備は全ての研究会会員が一丸となって行いました。普段は他の研究会の活動に触れることのない会員同士が、協力して一つの舞台を作り上げました。文学部研究会合同発表会は決して発表者だけが成果を得られる場ではありません。企画運営、司会進行は勿論、会場にいて知識や方法を共有するだけでも大きな意義がありますが、その場が学生の手によって作られることに、やはり意義があるのではないでしょうか。今年も発表者、運営スタッフ、参加者にとって有意義な学びの場となりました。

(文学部日本文学科3年 錦織 和人)

2015/01/09

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