3位入賞 小坂田ゼミ「日印原子力協定~NPT体制の崩壊?~」

 

小坂田ゼミ

 

 私の所属する小坂田ゼミは、国際法を専門に研究するゼミです。今回のプレゼン大会では、日本がインドに原子力発電の技術を輸出することを約する「日印原子力発電協定」を締結することの是非について、「日印原子力協定~NPT体制の崩壊?~」というテーマで発表を行い3位に入賞しました。

 原子力発電と核兵器の仕組みはほとんど同じで、輸出した技術が核兵器に転用されてしまう恐れがあります。核兵器をこれ以上世界に広めないよう構築された「NPT体制」に矛盾しないよう、日印原子力協定の締結に積極的な結論を導きました。国際法はもちろん、法律そのものをよく知らない方にも伝わるような発表にするため、様々な工夫をして活動してきました。プレゼンを完成させるまでの小坂田ゼミの活動を紹介します。

 小坂田ゼミは4月から、総合政策学部の小山ゼミとの合同ゼミという形で活動しています。総合政策学部といえば、これまでもレベルの高いプレゼン大会を経験してきており、プレゼンに関する知識を豊富に持っています。重要なスライドで一定の時間をとることや、聞き手に危機感をもってもらいたい場面では黒の背景に黄の文字などにするなど、パワーポイントの効果的な見せ方や、発表者の語り方など、細かいアドバイスを沢山いただきました。

 一方で小山ゼミの皆さんは、国際法や法律全体に関する知識はあまり深くありません。「法律の知識の無い視聴者」という立場から、簡易化すべきポイントなどを指摘していただきました。条約の内容、締結の過程の説明をもう少し詳しくするべきだという点や、難しい単語や法律用語が使われている点を指摘して頂きました。日常的に国際法に親しんでいる私たちでは気がつかないような問題点が明らかになり、大きな助けになりました。

 同時に、担任である小坂田裕子先生からも、私たちがNPT体制の説明や、結論を出すにあたって考慮すべき点を指摘していただきました。「歴史や最新の世界情勢を踏まえて考えた結論でなければまだ甘い」という課題点が明らかになりました。時には朝早くからプレゼンをチェックしていただいたこともあります。2カ月前にプレゼンの形を完成させてからは、小坂田先生と小山ゼミにご協力いただき、プレゼンを修正するという作業を続けてきました。
 
 大会では、「なぜこのテーマを選んだのか→日印原子力協定の締結にはどのようなメリットとデメリットがあるのか→ではこうすれば良いと考える」という道筋がしっかり通っていたことが評価されました。特化して調査を行う班、パワーポイントを作製する班、原稿を作製する班、発表者の4班に分かれて全員で役割を分担し、毎日プレゼン大会に向けて活動をしてきました。また早い段階で完成させて調整を重ねたことで、パワーポイントも発表も、完成度が高くなっていました。

 このプレゼン大会に向けて活動をする中で、ますます結束が強く、チームワークが良いゼミになりました。来年度も小坂田ゼミでは3年生がプレゼン大会に出場する予定です。テーマの選び方や、早めに完成させて調整するという方法は、来年のゼミ生にも踏襲してほしいと思います。

2014/01/07

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