文学部研究会が今年も合同発表会を開催
学部生、文学部教員をはじめ院生、卒業生など50人を超す来場者

 

文学部研究会合同発表会1

 中京大学文学部には、学生有志が集う研究会という組織があり、それぞれが興味のある分野の学びを深めている。現在、上代・中古・中世・近世・近代の各時代の文学を学ぶ研究会と、日本語・広告・演劇など言語や表現に関する研究会がある。活動内容は様々で、自分で決めたテーマについて発表し、それに対して意見交換や議論を行う研究会もあれば、顧問の先生が講義形式で進めていく研究会もある。そうして、各々が取り組んできた研究の成果を発表する場「文学部研究会合同発表会」が11月17日(日)に名古屋キャンパスで開催された。
 
 本年度の合同発表会では、六つの研究会が発表を行った。午前の部では演劇研究会による演劇「色のない世界」が0304教室(舞台教室)にて上演された。脚本から完全なオリジナルの創作劇で、差別という重たいテーマに取り組んだものであった。
 
 午後からは0603教室を舞台に研究発表が行われた。前半ははじめに「瀬戸市の広告制作」に取り組んだ広告研究会の発表、次に日本語研究会の「誤用に関する意識」についての発表、続いて近代文学研究会が『羅生門』と『門』の主人公の共通性をテーマに発表を行った。休憩をはさみ、後半には日本文学における「擬人化と憑霊信仰」についての中世文学研究会の発表、「遣新羅使人歌群における『当所誦詠古歌』」、「『追和歌』の物語への関与」など『万葉集』を扱った上代文学研究会の発表が行われた。午前の部と午後の部を合わせると、会場には学部生、文学部教員や院生、卒業生など50人を超す来場者が集まった。各発表終了後には質疑応答が繰り広げられ、発表者は質問によって新たな課題を発見するなど有意義な学びの場となった。なかには議論が白熱するあまり休憩時間の間も意見交換が行われるなど盛り上がりを見せた。
 
 合同発表会の企画・運営は、各研究会代表を中心に行い、準備は全ての研究会会員が一丸となって行った。普段は他の研究会の活動に触れることのない会員同士が、力を合わせて発表会を作り上げている。研究成果を発表し貴重なフィードバックを受けた発表者だけでなく、準備や運営に関わった会員も学んだことが多かっただろう。今年も発表者、運営スタッフ、参加者にとって有意義な学びの場となった。来年度は、文学部に新しく歴史文化学科が創設される。歴史を学ぶ研究会の発足も予定されており、文学部研究会全体を通してさらなる発展が期待される。

(文学部研究会総合代表・言語表現学科3年 小野真希)

 

文学部研究会合同発表会2

2013/12/06

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