長坂洋輔さん(情報科学研究科博士2)が電気学会産業応用部門優秀論文発表賞
テーマ「画像モーフィングを用いたテクスチャ誇張の品質向上手法」

長坂洋輔さん 

 大学院情報科学研究科メディア科学専攻博士課程2年の長坂洋輔さん(輿水研究室、指導教員:輿水大和教授)は、3月31日、(社)電気学会産業応用部門において平成24年部門優秀論文発表賞を獲得した。同賞は、35歳以下の若手研究者が1年間に発表した産業情報化部門の論文(約50点)を対象に2点選出される。

 発表論文は「画像モーフィングを用いたテクスチャ誇張の品質向上手法」。画像間のテクスチャ対応付けの修正手法、画像間で発生するノイズの誇張を抑える手法、部分的な階調圧縮を行い細かなテクスチャを保ちつつ256階調に圧縮する手法を複合的に用いて、画像モーフィングによるグレースケール画像の誇張出力をより自然で高品質にすることが可能となった。


◆優秀論文発表賞を受賞して

長坂洋輔(情報科学研究科メディア科学専攻博士課程2年)

 画像モーフィングは2画像を用いて一方の画像からもう一方の画像へ変化していく過程を出力する手法であり、映像制作で広く使われています。さらに、画像モーフィングを応用することで2画像の差が誇張されていく様子を出力することができます。しかし、誇張時には様々な問題点があり出力画像の品質が損なわれてしまうことがあります。私は修士課程で、品質が損なわれる原因である、画像間のテクスチャ対応の誤りによるノイズ発生、画像間のノイズ誇張、誇張による濃度階調数の増加の3点を解決するための手法をそれぞれ実現しました。今回受賞したものはこれら3つの手法を全て組み合わせて出力を生成する手法であり、修士課程での研究をまとめた集大成です。

 現在も博士課程で3手法について改善を進めており、今回の受賞を励みに研究により一層力を入れていこうと思います。


◆指導教員(輿水大和教授)のコメント:

 理論的な基盤を重視した研究活動がこのように認められ、学位論文をまとめ始めているので弾みがつく。一層の精進を期待したい。

2013/04/05

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