総合政策学部「社会人基礎力講座公共編」の成果報告会
愛知県内および三重県内の市役所の職員10人に公開

CIMG3487ss.jpg 

 総合政策学部の目玉授業のひとつである「社会人基礎力講座公共編」の成果報告会が、7月19日、名古屋キャンパス533教室にて、愛知県内および三重県内の市役所の職員10人に公開する形で行われ、3テーマ5チームが政策提案報告を行いました。

 私たち3人(磯貝秀幸、松山ひとみ、吉村将成)が取り組んだテーマは、名古屋市に寄附文化を根付かせようという「ファンドレイジング」です。市民への情報発信を強化するための政策「NPOメニュー」を提案しました。

 名古屋市ファンドレイジング最大のイベントが、10月28日に「ぼらチャリ2012」として開催されます。これは、名古屋市市民活動推進センターが中心となって企画したもので、名古屋市内にあるNPO団体の資金集めを、名古屋市、名古屋市内の企業および名古屋市民で行っていこうとするものです。この取り組みは、名古屋市において初めて行われるもので、私たちもそのスタッフの一員として、名古屋市市民活動推進センターの方々と何度も話し合いを行ってきました。

 聞き取り調査
聞き取り調査

 私たちは、実際に名古屋市の方々と連携しながら調査・研究を進める中で、この「ぼらチャリ」の仕組みの問題点として、市民への情報発信がNPOを通してでしか行われないということを感じました。そこで、私たちの考える問題意識は妥当なのかを検証するため、八事商店街にある喫茶店にご協力いただき、実際に企業の方に聞き取り調査を行いました。現行の「ぼらチャリ」の仕組みを説明した上で、このイベントについてどう思われるかを尋ねたところ、「市民への情報発信が弱いため、企業としても協賛しにくい」との回答をいただきました。これは、私たちが想定した問題点と一致したため、市民への情報発信を強化するための政策を提案しました。それが「NPOメニュー」です。表にはNPO団体の紹介を、裏には「ぼらチャリ」の説明を掲載したものを喫茶店に配布、それを多くのお客さんに見てもらうことで、「ぼらチャリ」を市民に周知させようという内容です。

 

表彰式
表彰式

 報告会では、審査員の方から実際に企業に聞き取り調査を行い、さらに実現可能性があるという点が評価されて1位をいただきました。社会人基礎力講座公共編を通して感じたことは、実際に行動することが大切だということです。授業担当の先生から、「実際に職員や企業の方と話をしないと何もつかめない」と言われ、初めて職員の方とお話をさせていただいたときには、現場の声がリアルでいかに私たちの考えが机上の空論だったのかを痛感しました。実際に行動する、【Action】の力が一番身についたと思う。今後もぼらチャリの活動は続くので、身についたアクションの力をさらに伸ばし、またゼミでの研究活動にもアクションの力を使っていきたいと考えています。

(総合政策学部3年・松山 ひとみ) 

2012/09/18

  • 記事を共有