現代社会学部のドラゴンズ・プロジェクト
9グループが「多様な人々がともに楽しめるナゴヤドームを目指して」提案

 現代社会学部では、2006年度から社会調査士課程の授業の一環として“ドラゴンズ・プロジェクト”という活動を行っています。実際にナゴヤドームに行き、観客を対象にアンケート調査を実施。クロス集計など社会統計学の観点からデータを分析し、

アンケート調査をする三原さん
アンケート調査をする三原さん
結果をもとに学生が中日ドラゴンズとナゴヤドームに向けて提案するということがメインの活動です。

 今年度は「多様な人々がともに楽しめるナゴヤドームを目指して」ということをコンセプトに4月から9ヶ月間活動を行い、6月18日にアンケート調査(1,021人を対象)を、1月16日には中日ドラゴンズの球団事務所で9グループがプレゼンをしました。球団のお客様担当の方からは「今回提案してもらったアイディアは使わせてもらっていいですね」というお言葉をいただきました。

 

■提案「イベントでファンを育てよう!」  津田秀美さん、三原玲美さん

 告知の方法についての具体的な提案をしました。データの分析を何度も行い、提案に対する明らかな裏付けを提示することに力を注ぎ、より説得力のあるプレゼンとなるように努めました。

 着目したのは、ファンクラブ未加入者(約71%)の多さと、イベント参加率(優勝パレード約25%、試合開催日のD-STAGEは約9%など)の低さ。それらと来場回数、プロ野球の会話頻度、グッズによる応援などとの相関関係を調べ上げました。

 分析結果から、イベントをファンを育てるための有効なコンテンツとして活用すべきであると考え、イベント告知の方法について2つの提案「ナゴヤドームでの告知の見直し」と「公式ホームページのイベントページのリニューアル」を行いました。告知を工夫し、イベントの参加率を上げることでコアなファン層の拡大が期待できます。ドームへの集客率アップや様々な相乗効果にも繋がると考えました。

プレゼンする津田さん
プレゼンする津田さん(手前)

 ファンのためにドラゴンズやナゴヤドームがどう変わるべきなのかという考え方をしがちでした。しかし、これからはファンを変えるためのアプローチをすべきであると気付き、ドラゴンズ・プロジェクトとしても「球団からの情報提供の充実やイベントを通してファンを育てる」という新たなコンセプトを創出することができました。

 今後もできる限りこのプロジェクトに携わっていきたいと思うと同時に、この先もここで身につけた分析力を活かして、色々な所に目を向け、成長していきたいと考えています。

2012/02/22

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