国際教養学部の2年生53人がスペイン・サラゴサ大学で留学
1セメスター(1学期間)、語学研修プログラムを受ける

  国際教養学部の2年生93人が2009年8月―2010年1月、スペイン(サラゴサ大)、フランス(レンヌ第二大)、ドイツ(マールブルク大)、ロシア(サンクト・ペテルブルグ大)、中国(上海大、蘇州大)の5カ国に分かれ留学した。演習科目「海外課題研究」による留学で、1セメスター(1学期間)、提携先大学の語学研修プログラムを受けた。

  スペインに留学したのは53人。サラゴサ大学では、他国からの留学生とともに、スペイン語を学んだ。

 

■「スペインに留学して」 国際教養学部2年 中村 恵

  サラゴサ大学の授業は会話に重点が置かれており、毎日のように日本の事情を聞かれました。しかし言葉以前に自国のことを説明できないという自分の無知さに恥じることが多く、日本に興味を持ってくれている人たちがたくさんいたのに上手く説明出来ずに悔しさを覚えることもありました。また授業中は自分の意見を求められることが多く、人前で話すことが苦手な私にとっては苦痛でしかありませんでした。悔し涙を流しながら家に帰るたびにホストマザーが私の好きなスペイン料理を作ってくれ、上手く言葉にできない私の会話を引き立ててくれました。こうした毎日が私のスペイン語力を少しずつ上達させてくれ、また話すことの楽しさを教えてくれたと思います。当初は辞書の手放せない生活でしたが、辞書なしでも旅行や買い物が出来るようになった時は自分でも成長したこが目に見えて分かり、嬉しかったです。

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  また国際色豊かなクラスメイトたちとの出会いもこの留学での宝物です。とにかく気の強いヨーロッパの女子学生たち、いつもお姉ちゃんのように心配してくれたガーナ人、私のもつ中国のイメージを変えた中国人、日本に居れば出会うことがなかった仲間と一緒に時間を共有したことが私の憶測や誤解でしかなかった考えを変えてくれました。スペイン語という“1つの言語”の道具を通して、“世界中”の事情を知り、またそこから深い友情を作ることもできました。

  本当の母親の様に接してくれたホストマザーを始め、「ここはもう一つのあなたの家よ」と言ってくれたマザーの親戚や友人たち。陽気で情熱的と言われるスペイン人は、他人のことを自分のことのように心配する心温かい人たちでもあります。決して楽しいことばかりではない4カ月でしたが、このような人たちと出会えたことが私にとって異国の地での支えとなり、またもう一つの故郷と呼べる場所になりました。

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2011/02/15

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