国際教養学部の2年生3人がロシアのサンクト・ペテルブルグ大学で留学
1セメスター(1学期間)、語学研修プログラムを受ける

  国際教養学部の2年生89人が2009年8月―2010年1月、ロシア(サンクト・ペテルブルグ大)、中国(上海大、蘇州大)ドイツ(マールブルク大)、フランス(レンヌ第二大)、スペイン(サラゴサ大)の5カ国に分かれ留学した。演習科目「海外課題研究」による留学で、1セメスター(1学期間)、提携先大学の語学研修プログラムを受けた。
  ロシアに留学したのは3人。サンクト・ペテルブルグ大学で、他国からの留学生とともにロシア語を学んだ。


■「ロシアに留学して」 国際教養学部2年 後藤峻作さん

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  留学して最初の1カ月は本当に苦労した。なによりもロシア語で人とコミュニケーションが全く取れなかった。授業では何が行われているのかさえ分からなかった。ビザの延長、定期券の購入、携帯電話の支払い方など、全てをロシア語でこなさなくてはいけない。留学の大変さを思い知った。そんな時にいつも手を差し伸べてくれたのは、クラスメートや現地で知り合ったロシア人の学生など友達だった。ロシア語に慣れていない僕のために、簡単な単語と文法で説明してくれた。だんだんとロシア語に慣れ、会話ができるようになると、日本や相手の文化や宗教など深い話ができるようになり、語学力上達の醍醐味を味わった。
  一度、彼らと一緒に夕食を作ったことがあった。日本食の焼きそばと寿司、そしてロシア料理のボルシチ。バイト先の鮨屋で習った太巻きをみんなに教え、鮨屋での作法も説明した。互いの文化を料理を通して教え合い、知り得たことは本当の異文化交流だと思った。なによりもすごくおいしかった!

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  留学先のサンクトペテルブルグは世界でも有数の観光名所である。街全体が世界遺産に登録されており、街の夜景は最高に美しい。しかし街には物乞いやスリもたくさんいる。決して豊かな国だとは言えない。社会主義国家から資本主義国家へと変わり20年近くたったロシアでは、貧困による格差が広まっている。貧困について授業中に議論をしたり、日本での貧困問題についても調べたりした。日本では意外と見えない社会の現実が、留学先でリアルに見えたりする。留学をして、今後僕たちが取り組むべき問題は、海外にもつながるグローバルな問題なんだと改めて実感した。

2010/03/11

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