経営学部入江ゼミの4人が証券ゼミナール大会で優秀賞
チーム内で議論を重ねた成果が他大学との討論で生きる

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  2009年12月11日・12日、全日本証券研究学生連盟が主催する“平成21年度証券ゼミナール大会”の第3テーマBブロック(立教大学、法政大学、埼玉大学など計7チーム)において、経営学部入江ゼミ(担当:入江恭平教授)の学生4人が優秀賞を受賞した。優秀賞は各テーマのブロックごとに講師の評価によって1チームのみ決定される。評価基準は、(1)論文の出来(文量・構成・主張の一貫性等) 40点+(2)討論の様子(チームとして積極的な取り組みだったか等) 40点+(3)プレゼンテーション(主張の明確性・パワーポイントの出来等) 20点=100点である。
  証券ゼミナール大会は、証券に関する問題を理論的・実証的に研究すると共に、 加盟各大学諸団体相互の交歓により証券研究の発展推進を目的に、全日本証券研究学生連盟が主催(後援:日本証券業協会、協力:石井記念証券研究振興財団、日本証券経済研究所、証券経済学会)している。昭和55年(1980年)の全日本証券研究学生連盟創立30周年記念『証券ゼミナール大会』から始まり、昭和57年(1982年)より毎年行なわれている。平成21年度の本大会は28大学、42団体、計600人が参加した。
  参加団体(サークル及びゼミナール)は、全日本証券研究学生連盟が毎年決定するテーマに沿った論文を規定の期日までに作成・提出し、団体間で相互に論文を交換・検証し、大会当日に各団体の所論を理解したうえで、討論を行なう。討論の進行は、著名な講師と証券研究学生連盟の司会者によって行なわれる。

  平成21年度のテーマは以下のものであった。
     1.わが国における金融所得課税のあり方について
     2.排出権取引をめぐる諸問題について
     3.一般社会人に対する投資教育について
     4.証券化商品をめぐる諸問題の解決に向けた取り組みについて
     5.日本における企業の社会的責任と社会的責任投資のあり方について
     6.アジア共通通貨実現の可能性と諸問題について
     7.個人の資産運用と投資信託普及策への展望について

私たちはこの中から第3テーマを選択し、以下の論点と留意点に基づきチームで研究や議論を重ねて論文を作成した。

主 な 論 点
留 意 点
・投資教育を行う主体はどこか。
・投資教育を提供する形態には、どのようなものがあるか。
・投資教育が行う内容および範囲はどうあるべきか。
・本当に投資教育は必要か。
・投資教育が普及する可能性。
・投資教育の目的・目標。
・投資教育が国民の中でどのようにどの程度認知されているか。
・投資教育を行う土壌が整っているか。
・海外での状況。
・資産運用におけるライフ・プランニングの考え方。
・401Kプラン等の年金制度の仕組み。

<チームメンバー>
  加藤 亮太(チーム代表、3年)、山田 翔紀(3年)、山本 雅美(3年)、横井 栄佑(3年)

 

<証券ゼミナール大会を終えて>
  4人は、この証券ゼミナール大会に出場して、論文を作成することの大変さ、チームで協力しオリジナルの主張を論理的に構成し議論していく難しさを学んだ。
  証券ゼミナール大会出場にあたり、私たちは約3ヶ月前から準備を開始した。論文を作成するにあたり、多くの参考文献や統計資料、HPから情報・データを集めることから始めた。論点・留意点に基づき私たちが主張していく軸を決めるのには苦労した。チームのオリジナリティを決めるのには様々な視点から投資教育を見ていく必要があり、私たちは多くの資料・データから今まで取り上げられたことのなかった所得・貯蓄階層別という視点にたどり着いた。チームで話し合い、議論を重ね、様々な意見をまとめて一つのものにしていくことに、とても時間がかかった。
  大会当日の討論では、他大学の私たちとは異なる視点からのアプローチや意見に圧倒された。その中で、私たちのオリジナリティを他大学のオリジナリティも踏まえて一貫性を持ち、論理的に主張していく必要があった。しかし、私たちの考え不足なところへの他大学からの的を得た質問にどのように答えていくかという柔軟性が求められた。そこで、チームで多くの議論を重ねた成果が発揮され、根拠をもって返答することができたことが今回の受賞につながったと思う。
  大会を終えて、優秀賞という栄誉ある賞を受賞でき、私たちはチームで一つのことをやり遂げる達成感や多くの知識を得た。私たちのオリジナリティ・主張が認められたことに言葉にできないほどの喜びを感じた。また、他大学との議論の中で、私たちとは異なる様々な視点を学ぶことができた。相手の意見を認める大切さや、積極的に主張するためには準備やチーム内での十分な話し合いが必要ということを実感した。
  私たちはこれからの就職活動に今回の経験を生かして、準備をしっかりと行い、考えをしっかりとまとめ、柔軟性・積極性を発揮していきたい。

(経営学部3年 加藤 亮太)

2009/12/22

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