教員の本

Philippine English

Philippine English
James D'Angelo (国際学部教授)他著

Philippine English is a comprehensive reference work on the history, sociology, and linguistic structure of Philippine English. It offers readers access to a synthesis of the last 50 years of research into Philippine English and puts forward a new and better understanding of the phenomenon of the nativization of English in the Philippines. Professor D'Angelo co-authored the chapter on Language Testing with D. Cayado.

Routledge. 2022年9月19日刊。424頁。£150.00 (Hardcover)。

認知科学講座3 心と社会

認知科学講座3 心と社会
長滝 祥司(国際学部教授)他著

 本書は、日本認知科学会創立40周年を迎えるにあたって編纂された講座の第3巻である。講座の構成は、『1 心と身体』、『2 心と脳』、『3 心と社会』、『4 心をとらえるフレームワーク』となっている。これらの内容から分かるように、認知科学とは人間とその営みに関する総合科学である。本講座は、現在の日本の認知科学の到達点を掛け値無しに見せてくれる。1、2、3の各巻の最終章には、哲学からの論考が寄せられている。なかでも、本書第3巻は認知科学のハードプロブレムに挑んだ記録であり、最終章は哲学的観点からその営みを総括し、認知科学を人間の知の歴史と未来のなかに位置づけている。本書は、人間とその社会の現在を理解し、未来を構築していくための必読の書である。

東京大学出版会。2022年9月12日刊。272頁。3520円。

メディアとしての身体

メディアとしての身体

世界/他者と交流するためのインタフェース

長滝 祥司(国際学部教授)著

 自己の身体は、世界や他者と交流しそれらを認識するためのメディアであり、他者から認識されるためのメディアでもある。本書は、この論点を軸に、現象学、心の哲学、生態学的心理学、観相学、SF映画、テニスやサッカーなどのスポーツ、文学作品など、さまざまな素材を縦横に使いながら、独自の身体メディア論を展開している。急速に進歩しつつある科学技術を身体の拡張としてのメディアという観点から理解しつつ、皮膚と傷つきやすさに人間の本質を見いだすところにも、本書の特色がある。本書は、「知の生態学の冒険【全9巻】」の第6巻である。

東京大学出版会。2022年8月3日刊。260頁。3,850円。3,658円(Kindle版)。

論点体系 保険法<第2版>1・2

論点体系 保険法<第2版>1・2
執筆者 土岐孝宏(法学部教授)ほか

編著 山下友信 永沢徹

保険法施行後の新たな裁判例、より深まった学説、最新の実務動向を反映し、さらに充実の第2版。

保険に関する法律問題の解決に不可欠な"判例"を中心に据えた実務解説書。

逐条形式で、保険に関わる実務を行ううえで問題となる「論点」を提示し、判例・学説・実務を踏まえて解説。判例が重要な意味を持つ基本的な事項や主要な保険種類も体系立てて収録。全2巻。

第一法規株式会社、2022年7月15日刊、544頁、定価5,280円

Basketball Planet VOL.3 強固なディフェンスを考察する。

Basketball Planet VOL.3 強固なディフェンスを考察する。
若月 翼 (スポーツ科学研究科実験実習助手)他著

 この数年、日本バスケットボール界は組織力、競技力、いずれの観点からもめまぐるしい成長を遂げ、その成果は東京五輪女子チームの銀メダルという形で分かりやすく現れました。しかしその背景にある数値に目を向けると、ディフェンスの課題が浮き彫りになっていることもまた事実です。攻守の入れ替わりが激しく、試合時間の半分をディフェンスに費やしていることを考慮すれば、ここからの成長はディフェンスにかかっていると言っても過言ではないでしょう。本書では、指導者(part.1)と研究者(part.2)、それぞれの立場からディフェンスを考察し、強固なディフェンスに向けた「上質な問い」を提示していきます。シリーズ第3弾。

ベースボール・マガジン社。2022年7月6日刊。208頁。税込1,870円(1,770円+税)。

「グアム育ちの日本人」のエスノグラフィー ー新二世のライフコースと日本をめぐる経験ー

「グアム育ちの日本人」のエスノグラフィー  ー新二世のライフコースと日本をめぐる経験ー
芝野 淳一 (現代社会学部准教授)著

近年、日本人の海外移住が多様化・大衆化する中で、新二世と呼ばれる海外育ちの子ども・若者が増加している。本書は、新二世がライフコースの中でいかに日本を経験するのかを、「グアム育ちの日本人」に対する8年にわたるエスノグラフィックな調査に基づき明らかにしたものである。そこで描き出されるのは、グアムに移住した親たちに育てられ、進学や就職を機に日本への帰還を試みる新二世たちが、グアムと日本を行き来する中で多様な居場所(ホーム)を創り出していく姿である。本書に散りばめられた「生の声」一つひとつに、海の向こうで育つ子ども・若者の日本をめぐる複雑な経験や感情を読み取ることができると思う。その先に、多様な「日本」や「日本人」の有り様を想像してもらえれば幸いである。

ナカニシヤ出版。2022年3月31日刊。300頁。2700円+税。

A Forest Environment Tax Scheme in Japan -Toward Water Source Cultivation-

A Forest Environment Tax Scheme in Japan -Toward Water Source Cultivation-
Keiko Nakayama(経済学部) 著

This book is a work that focuses on the forest environmental tax. Forest resources have played a major role in preventing global warming by absorbing carbon dioxide and supplying oxygen. However, global economic growth has adversely affected the global environment and has exacerbated global warming due to excessive consumption of forest resources. The functions or "services" of forests are diverse, but the interest of the citizenry in forest cultivation is scarce since forests are public goods. Concurrently, Japanese forestry, which has played an important role in forest conservation, is steadily declining, and it is no longer possible for private forest operators to maintain the forest environment. Therefore, in order to realize sustainable economic growth, it is necessary to formulate policies for the conservation of appropriate forest environments.

Springer, Singapore, 2022年3月3日刊, 126頁, 15729円 (Hardcover)

メディアと自己語りの社会学 「自己メディアの社会学」改題・改訂版(Kindle版)

メディアと自己語りの社会学 「自己メディアの社会学」改題・改訂版(Kindle版)
加藤 晴明 (現代社会学部教授)著

『メディアと自己語りの社会学』をKindleから出版
以前出版した『自己メディアの社会学』(2012)が絶版になっていたため、このたび、改題・改訂版をKindleから出版した。

人はなぜSNSを通じて自己を語りつづけるのだろう。そうしたメディアの中での人々のおくことなき自己語りを、社会学の自己物語の考え方から読み解いた著作である。長くネット社会を研究してきた著者が、「メディアは自己を仮託する文化装置である」など、著者独自のキーワートや命題を用いて、自己承認を求める欲望を理論的に、しかし分かりやすく解説してある。

22世紀アート。2022年1月11日刊。281頁。Kindle価格 1,100円(税込)

どうする、小学校英語? 狂騒曲のあとさき

どうする、小学校英語? 狂騒曲のあとさき
大津由紀雄(国際学部客員教授)・亘理陽一(国際学部教授)編著

小学校英語をめぐる活発な議論がなされてから約20年。この間に何が変わり何が変わらなかったのか、そして改善に向けて何をすべきか。小学校英語をめぐる議論を再検証し、将来に向けての指針を提言する。

- 編者の視点Ⅰ 小学校英語の本質を掘り下げ、言語教育の未来を拓こう

- 第1部 言語教育と学校英語教育の観点から

- 第2部 国際理解教育と多言語・多文化共生の観点から

- 第3部 公教育としての英語教育という観点から

- 編者の視点Ⅱ あとさきを批判的に考えて研究・実践を

慶應義塾大学出版会。2021年12月17日刊。360頁。2,200円+税

見るだけで「儲かるビジネスモデル」までわかる 決算書の比較図鑑

見るだけで「儲かるビジネスモデル」までわかる 決算書の比較図鑑
矢部 謙介(国際学部教授)著

ビジネスにも投資にも効く、リアルで面白い決算書分析の入門書。

慣れないうちは数字の羅列にしか見えない決算書も、シンプルな「比例縮尺図」にすれば、その構造を視覚的に理解できるようになる。本書は、様々な業種に属する50社以上の会社の決算書を「比例縮尺図」にして図解し、たくさんの決算書を一気に読み込めるように構成されている。

また各セクションでは、同業種または異業種に属する複数の会社の決算書や、 同一会社の年度別の決算書を、ひと目で比較できるように並べて掲載。そこから経営の現実やビジネスモデルを直観的に読み解く方法を解説する。

日本実業出版社。2021年11月1日刊。200頁。1,600円+税