アクティブラーニングをテーマにFDシンポジウムを開催 学生6人が成果を報告

 アクティブラーニングをテーマにしたFDシンポジウム(中京大学教育推進センター主催)が1月17日、名古屋キャンパスで開催され、学生、教職員ら109人が参加した。

会場風景1.JPG
種田副学長の挨拶を聞く学生、教職員ら

 前回(昨年2月)のFDシンポジウムでは、アクティブラーニングをめぐり、教員が学生の自主性を伸ばす取り組みや工夫の事例を紹介しており、今回は、そうした授業に積極的に参加してきた学生が取り組みや経験、成果を報告した。

 冒頭に挨拶した種田行男副学長は「大学教育の質を高めることが昨今求められており、アクティブラーニングはその重要なキーワードです。教員は場を提供し、学修者(学生)はその場から何を学ぶのか考える役目があります。学生の発表を聞いて、今後の教育に役立てていければ」と述べた。また、教育推進センター委員会の能動的学修検討部会長を務める坂田隆文・総合政策学部教授は「どのように学生が成功したかが、今まで取り組んできた教育の一つの成果です」と、今回の発表の趣旨を説明した。

 事例発表は4学部の学生6人が、合同ゼミ、産学連携、アプリ開発などで能動的な活動に取り組んだことをプレゼン形式で発表した。

 最後に、教育推進センター長の鈴木崇児・経済学部教授は「中京大学におけるアクティブラーニングは、学生が能動的、主体的に動くという意味をもっており、今回はその通りの発表でした。成果を出すためには教員や制度による環境の力が不可欠です」と今後の課題にも触れた。

 学生の事例報告は、次の通り。

国際英語 杉浦.JPG
留学について話す杉浦さん

▽村瀨のりふみさん(法学部4年・京俊介准教授ゼミ)

 政治・行政に関わる諸問題について他大学との合同ゼミやグループ単位でゼミ活動を行った。課題のレベルが段階的に上がり、各グループが切磋琢磨し、学生同士が競争意識も刺激された。

▽大竹(きょう)()さん(総合政策学部3年・坂田隆文教授ゼミ)

産学連携を通じ、企業や行政に商品企画、販促企画の提案をゼミ活動で行った。企業が求めるレベルを意識することで、提案内容の充実だけでなく、社会で求められるマナーや作法、取り組み姿勢にもこだわった。

▽三宅怜太さん(工学部4年・中貴俊講師ゼミ)、安田涼さん(同・山田雅之教授ゼミ)

社会人に必要な基礎力であるコンピテンシー能力(コミュニケーション力やマナー、協調性など)の育成を支援するアプリケーションを開発した。制作を通じ自身のコンピテンシー能力も向上した。

▽杉浦()()さん(国際英語学部4年・森山真吾講師ゼミ)

交換留学先のアメリカの大学で、「英語を学ぶ」のではなく「英語を使って現地の学生の一人として活躍する」ことを目標にした。授業では現地学生と対話するため、自身の問題設定を行い、実践した。

▽齊藤梨沙さん(総合政策学部4年・坂田隆文教授ゼミ)

大学の枠を超えた人脈を作った。産学連携のプロジェクトや異業種交流勉強会などにも積極的に参加し、他大学の学生や企業人と交流、臆することなく議論を交わす力を身に付けた。

2017/01/20

  • 記事を共有