日展書部門初入選の阿知和さんと野原さん 現役学生で42年ぶりの快挙に、「支えていただいた方々のおかげです」と喜び 

  「改組 新 第2回日展」の書部門に初入選した書道部の阿知和紘子さん(総合政策学部4年)と野原麻愛さん(国際教養学部3年)の二人は、「これまで支えていただいた方々のおかげです」と、最高峰の書展に入選した喜びをかみしめている。本学の現役学生が日展の書部門で入選したのは、1973年に三重高校教員の佐久美昭夫さんが入選して以来の快挙となる。
 
書道部(部員29人)は今年、部で日展に挑戦することを決め、最終的に9人が出品した。その中で、「隷書」で挑戦した第50代部長の阿知和さんと、第51代部長の野原さんが栄誉に輝いた。阿知和さんは漢詩の「万寿祺詩」、野原さんは「礼器之一節」を題材にしている。日展本展は12月初めで終了しているが、東海展が2016年1月27日から2月14日まで愛知県美術館ギャラリー(名古屋・栄)で開催される。

20151214-3.jpg           日展書部門で現役学生42年ぶりの初入選を喜ぶ阿知和さん(右)と野原さん

 阿知和さんは小学3年、野原さんは小学1年からそれぞれ書道塾に通い、習字を始めた。阿知和さんは名古屋南高校時代に吹奏楽部だったが、中京大に進学し、書道部に体験入部した際、「先輩の作品に憧れて」入部。初めて隷書を書くようになった。
 野原さんは中京大中京高の3年の時は書道をやめていたが、やはり中京大に進み、書道部の体験入部で、書く楽しさに再び目覚めた。阿知和さんの作品が「とても素敵だった」と触発され、隷書を始めた。
 阿知和さんは昨年の全日本高校大学書道展で最高賞の大賞を受賞、今年は野原さんが大賞を受賞。読売書法展でも「秀逸」で入選するなど、大学生ではトップレベルの実力を身に着けた。

 日展への出品作品は今年4月から準備を始め、5月ごろに3パターンを作成、顧問の大池茂樹文学部教授の指導で出品作を絞り、練習した。部の練習日は週一回だが、授業の合間などに学内の書道教室に通って練習を繰り返した。出品作は阿知和さんが50枚、野原さんも30枚は書いた。
 10月18日に入選発表され、ともに「驚いて信じられない気持ち」だったという。阿知和さんは「沢山の人からお祝いされ、応援されていると思い、日々、周りの人の支えに感謝しながら活動したいです」、野原さんは「周りの人に支えられていると感じました。書道を通じて新しいことをやっていきたいと思っています」と話していた。

2015/12/14

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