工学部の最新設備を見学
企業の人事担当者や研究者ら
中京大学が今春、工学部を開設したことを記念して、企業の人事担当者や研究者との情報交換会(工学部主催)が9月12日、名古屋キャンパスで行われた。雷や放電・絶縁破壊の研究に使われる高電圧実験装置や複雑な立体形状を簡単に再現することができる3Dプリンタなど、ものづくりを支える最新設備を見学した116社142人の参加者らは、「こうした技術を活用できる人材は、企業にとっても必要だ。日本の製造業をリードしていってほしい」と期待を寄せていた。
機械加工室の最新設備の説明を聞く参加者 | 電波暗室の説明を聞く参加者 | 雷などの研究をする高電圧実験装置も注目を浴びた |
冒頭、あいさつする北川学長 |
この日は最初に図書館・学術棟3階の清明ホールで説明会が開かれ、北川薫学長が「人間の筋肉を動かすのに神経が不可欠なように、工学には情報、ソフトが不可欠。本学は筋肉に相当する『機械システム工学科』と『電気電子工学科』を名古屋キャンパスに、神経に相当する『情報工学科』と『メディア工学科』を豊田キャンパスに配置し、時代を先取りしている」とあいさつ。井口弘和工学部長も「ものづくりの中心地である名古屋に、役に立つ学生を送り込むのが本学の使命だ」とし、①基礎力を付ける教育②コンピューターを操作するだけでなくコミュニケーション能力をつけるための「対面による体験学習」③行動できる就職支援体制――の3点が、本学工学部の大きな特徴だと説明した。さらに、被災者の救助にあたるレスキューロボットや大道芸をするロボットなどの研究の具体例を、4学科の教員らがパワーポイントを使って紹介した。
工学部の教員の説明に拍手を送る参加者 | パワーポイントを使って工学部の説明が行なわれた |
この後、参加者らは実験棟へ移り、NC工作機械や3Dプリンタがある機械加工室、高電圧実験設備や電波暗室のある電気電子工学特殊実験室を見学。最後に懇親会を兼ねて情報交換をした。参加者の1人、KDDI研究所の野本真一取締役(戦略部門担当)は「中京大学が実験を重視し、社会で実際に役に立つ人材育成に力を入れている大学であることを肌で感じた。5年先、10年先の将来を見込んで、学生と教員が柔軟性のある研究をしていってほしい」と話していた。
また、懇親会の会場の一角でも、工学部の学生たちが参加者に対して研究成果のプレゼンテーションを行なったり、企業の担当者らと活発に情報交換をしたりして、終始、盛り上がりを見せていた。
懇親会であいさつする輿水大学院情報研究科長(左) | 懇親会場の一角では学生もプレゼンテーション | 参加者と情報交換する井口工学部長(左)ら |