セメスター留学でカナダの名門トロント大学へ
5ヶ月間での成長と感じた日本との違い

 私は高校生までの間に、家族旅行で何回か海外に行き、また、地方自治体からの国際交流事業で数日間のホームステイをカナダで経験したことがありました。中京大学スポーツ科学部に入学して、1年生の2月には、授業の一つである「海外スポーツマネジメント事例研究」を受講し、カリフォルニア州ロサンゼルスとアリゾナ州フェニックスでアメリカのビッグ・スポーツの現場やスポーツ産業の一端を知ることができました。様々な海外体験をしてきたわけですが、次は"海外で暮らす" という経験をどうしてもしたいと思うようになりました。そこで大学が実施しているセメスター留学を見つけました。

 小さい頃から英語には関心がありましたが、大学の授業とは別に国際センター主催のTOEIC対策講座を受け、セメスター留学の基準を達成することができました。2年生の秋学期、8月1日から12月20日までの約5ヶ月間、カナダのトロント大学付属の語学学校に通いました。

 トロント大学では、8月から9月はEnglish PLUS (スピーキング重視)、10月から12月はAcademic English (ライティング重視)の授業を受けました。どちらも英語力ごとにクラス分けされました。トロント大学はこれまで5人のカナダ首相と8人のノーベル賞受賞者を輩出しているカナダ有数の名門州立大学であり、その語学学校も人気があります。Academic English では、最終試験に合格するとトロント大学への本入学が認められるとのことです。トロントは移民が多いこともあり、受講者の年齢の幅は広く、また多国籍のクラスでした。午前中は約4時間の授業を行い、生活や文化、経験について他の国の人と意見を交換したり、共通の趣味でコミュニケーションを図ったりします。

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多国籍クラスの様子 

 8月は他大学からの短期研修の学生も多く、教室には日本人が多くいました。困った時はどうしても日本語が出てしまい、英語能力の向上もあまり感じることができませんでした。同じ中京大学の国際英語学部からの参加者が6名いたこともあり、最初は私自身の英語力に引け目を感じて不安になっていました。しかし、次第に開き直って、自分の性格を活かして教室では明るく振舞い、積極的に授業に参加しようと思いました。徐々に生活に慣れ、ホストファミリーとも簡単な会話ならできるようになっていきました。10月になると授業ではプレゼンテーションの機会が増えていきました。最初は話そうとする文章を暗記することで精一杯でしたが、後半には間違えないことよりも、気持ちを伝えることを重視して話せるようになりました。12月には字幕なしの映画が見られるようになっていました。

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カナダでスポーツを観戦 

 滞在中はMLBトロント・ブルージェイズやNBAトロント・ラプターズの試合を見に行きました。さらにトロント大学のバレーボール、バスケットボール、そしてアイスホッケーのチームの試合も観戦しました。大学生の試合であっても、そしてそれが平日の夜に開催されても、たくさんの観客を集めてとても盛り上がります。毎試合応援グッズが販売され、ハーフタイムには観客を楽しませるようなイベントが催されます。私は体育会男子バレーボール部のマネージャーをしています。選手やスタッフの熱意や努力は同じくらい熱いものだと思いますが、大学スポーツにおける2つの国の違いの大きさは大いに考えさせられました。


 このセメスター留学、そして海外で暮らすことができた経験を、今後の学びに生かしたいと思います。(スポーツ科学部スポーツ教育学科3年 笠井鈴夏)

2016/04/18

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