国際英語学部英米文化学科の3年生が1年間の研究成果を英語スピーチ
高杉さん、宮地さんが「アメリカの低賃金労働と動物虐待の現状」を発表

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 国際英語学部英米文化学科の「pop culture workshop」が1月9日、4号館の42A、42B、42Gの3教室で行われました。ネイティヴスピーカーの先生方のゼミを受けた学生(学部の約半数)が、1年間を通して研究、論文を書いた内容を発表するもので、学生や教員が研究成果に聞き入りました。

 私たちは「アメリカの低賃金労働と動物虐待の現状」をテーマに、大手ハンバーガー店を例に研究し、発表しました。アメリカで交換留学生として1年間学んだ際に、派遣先で貧富の差や食肉用の動物の虐待という社会問題を目の当たりにしました。社会構造がどのように貧富の差をつくりだしているのか、食肉にされる動物がどのように育てられ消費者のもとに送られているのかを知るためにこのテーマを選びました。

 工夫した点は、例として大手ハンバーガーチェーンを起用したことです。貧富の差や動物虐待の現状を説明するためには、社会保障制度や食肉をより早く・大きく成長させるための成長剤など専門的な話をしなければなりませんでした。聞き手に問題の現状をイメージさせ、この問題について考えてもらうことが私たちの目標であったので、身近な大手ハンバーガーチェーンの雇用問題やブロイラーの飼育環境を例に挙げました。その結果として、プレゼンテーション後観客からは「今後食品を買う時にどういったものを購入するべきか考えた」という声を頂き、多くの先生方から”Great job.””Your presentation was very interesting.”とお褒めの言葉を頂きました。これらの反応から、私たちのプレゼンテーション最も伝えたかった”Society would be better by your choice”というメッセージが少しで届いたのではないかなと思っています。

【宮地】今回の発表は比較的難しい内容だったため、聞き手が理解しやすいように写真等視覚効果を多く取り入れました。また話すスピードや間の取り方ひとつでメッセージの伝わり方が違うため、先生方に授業外でもプレゼンテーションを見て頂きデリバリーの仕方を伝授していただきました。

 留学時から貧富の差を生み出す社会構造に興味を抱いているため、4年生のゼミでも引き続きアメリカにての軍産複合体等から生まれる社会問題、またこれらによって生みだされている紛争や貧困について研究を進めたいと現在は考えています。3年間プレゼンテーションをする機会が多くありましたが、発表内容に対して理解が深まるだけでなく、質問タイム等で多くの人と意見を交わすことで視野を広げることができていると思います。

【高杉】私は食肉用の家禽の飼育環境や扱われ方について調べました。家禽の虐待問題や卑劣な飼育環境についてはグレーゾーンが多い為、現状が見えにくい問題です。この研究の過程で、この現状を調べるための情報収集に苦労しました。そこで例として挙げた大手ハンバーガーチェーンに関する文献や記事を、様々な検索サイトで探し日本語、英語関わらず読むことを心掛けました。宮地さんと共に情報収集に多くの時間を費やした成果、15以上の文献から深い知識を得て、自分たちでも納得のいくプレゼンテーションを作成することが出来ました。

 この経験を通して、より多くの情報や知識を持つことによって、情報の取捨選択が自在にでき、プレゼンテーションの質を高めることが出来ることを学びました。今後この経験と学びを、来学期から始まる卒業論文や就職活動、加えて将来の職場で活かしていきたいです。    

(国際英語学部英米文化学科3年 高杉美和 宮地優奈)

2016/02/19

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