「自閉症について理解を」テレビ塔を青色にライトアップ
現代社会学部辻井ゼミ、情報理工学部曽我部ゼミが合同でサポート呼びかける

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 私の所属するゼミでは、自閉症を始めとする発達障害児者への支援について研究しています。発達にそった支援ニーズやあり方について、実際に自閉症の子どもたちを支援するボランティア活動にも参加しています。

 自閉症とは、生まれながら起こる脳機能の発達障害の1つです。脳機能の発達の仕方が少しだけ異なることから生じます。①視線を合わせること、他者の気持を汲み取ったり,その場の空気を読むこと等が苦手であるといった社会性の難しさ②特定の興味や特定のやり方にこだわって、切り替えが難しい、あるいは感覚が過敏であるといったイマジネーションの難しさ、という特性があります。見た目ではわからないため、こだわりが変わった行動に移ってしまい、偏見や誤解されてしまう傾向があります。しかし、自閉症について理解し、その人に合った支援を行えば、社会でも私たちと同様に生活することができるのです。

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 4月2日は、「僕らのランドマーク-テレビ塔 Light It Up Blue (LIUB) Nagoya 2015」は、今年名古屋で初めて行われた世界自閉症啓発デーイベントでした。私たちは、LIUB名古屋学生実行委員会として、「自閉症を始めとする発達障害について、多くの人にて知ってほしい」「理解してほしい」という想いから、ゼミの2・3・4年生一丸となって企画に携わりました。

 企画内容は、情報理工学部情報メディア工学科の曽我部ゼミと合同で「AR=拡張現実」を使ってテレビ塔を青色にライトアップし、自閉症の少女が創った楽曲等でのライブを行うものでした。4年生が主体となり、企業への協賛・ボランティア募集・マスコミの依頼と対応、ホームページやFacebookでの情報発信、スタッフのTシャツ作り等、1から創り上げていきました。また、全国一斉イベントのため、進行にずれが生じないよう何度も確認し、練習しました。イベント当日は、多くの発達障害のある方や自閉症児をもつ家族の方々に参加して頂きました。

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 私は、実際に自閉症の方と接して、「あれ」「これ」「ちょっと」「もう少し」と抽象的な表現では難しい顔をされた経験があります。「あと〇回しましょう」「〇〇をやりましょう」と具体的に説明することで、何事にも意欲的に取り組めるし、素直で純粋な気持ちを持った人たちなのだと実感しました。

 現在、自閉症は100人に1~2人の割合で発症するといわれています。身近に自閉症の方がいる場合も少なくありません。だからこそ、周囲のサポートが不可欠になっていきます。将来、自閉症の人々が生き生きと暮らせる社会になるために、今後も様々な活動に取り組んでいきたいです。

(現代社会学部 辻井ゼミ4年 小木曽 友美)

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2015/04/29

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