体育学研究科の石塚創也さんが日本スキー学会で優秀発表賞
テーマは「恵庭岳滑降競技場の建設と自然保護をめぐる議論―地方紙『北海道新聞』の検討を中心に―」

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 日本スキー学会2014年度研究会(9月6日・中央大学後楽園キャンパス)において、体育学研究科体育学専攻博士後期課程2年の石塚創也さん(指導教員:來田享子教授)が優秀発表賞を受賞しました。

 日本スキー学会(Japan Society of Ski Sciences)は、スキー関連諸科学の発展に寄与することを目的とし、医学、工学、社会学、教育学、心理学、物理学、経済学、歴史学、など多岐にわたる領域からスキーに関して総合的に研究討議を重ねている学会です。

優秀発表賞「恵庭岳滑降競技場の建設と自然保護をめぐる議論―地方紙『北海道新聞』の検討を中心に―」

 恵庭岳滑降競技場は、1972年に開催された札幌オリンピックのために建設された競技場ですが、大会終了後に撤去され、跡地には植林が講じられております。今回の口頭発表では、「恵庭岳滑降競技場の建設と自然保護をめぐる議論」について、地方紙『北海道新聞』の記事および関連する既往文献の分析から、事実関係を明らかにした上で、この議論について概観致しました。その結果の一つとして、大会組織委員会と北海道自然保護協会との間で競技場および交通輸送手段の建設をめぐる折衝がなされた一方で、競技場建設地であった千歳市のスキー連盟や住民から競技場の存置を要望する動きがみられたことが解明されました。

 「恵庭岳滑降競技場の建設と自然保護をめぐる議論」は、札幌オリンピック時において物議を醸した環境問題であることもさることながら、その後のオリンピック・ムーブメントにおける環境保護対策に重要な示唆を与えた事例であるとされております。また、これを解明することによって、将来のオリンピック・ムーブメントにおける環境保護対策に対しても重要な示唆を与えることができると考えております。

 今後も「恵庭岳滑降競技場の建設と自然保護をめぐる議論」の詳細の解明に努めて参ります。

(体育学研究科体育学専攻 博士後期課程2年 石塚創也)

2014/09/24

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