工学部橋本研究室の学生中心に58人5チームがアルゴリズムコンテストに応募
2チームが優秀賞と審査員特別賞をそれぞれ受賞

アルゴリズムコンテストで2チーム受賞

 

 工学部機械システム工学科の5つの有志学生チーム(総リーダー:橋本研究室4年 有賀治樹)が、電子情報通信学会PRMU研究会主催「第17回アルゴリズムコンテスト」に応募し、12月12日、このうち2チームがそれぞれ優秀賞および審査員特別賞を受賞しました。

 全国の大学・企業から応募された計51作品が、専門家によって厳正に審査された結果、本学からの応募のうち、ISL-Eチームの作品「2画素ペアの厳選に基づく超高速特徴点マッチングと部分テンプレートマッチングを用いた2段階高信頼物体認識」が優秀賞に、またISL-Bチームの作品「ブロックの増分関係のバイナリコード表現に基づく遮蔽領域推定を用いた高速ロバスト画像照合」が審査員特別賞を獲得しました。

 橋本研究室では、研究室の学生のロボット開発に関わる基本的な能力向上を目的として、2010年度から毎年このコンテストに応募しています。本年度は、工学部の「プロジェクト教育活動助成」の支援を受けたことから、複数の研究室などから広くメンバーを募り、3年生を中心とする有志学生総勢58人で5つのチームを編成し、画像処理の基本問題である物体検出のアルゴリズム設計とプログラミング課題に挑戦しました。

 この技術に不慣れな学生も積極的に取り組めるように、問題分析会や画像処理に関する基礎講座を定期的に開催することによって、低学年生の独創的で奇抜な発想と、3・4年生の玄人的なアルゴリズム設計・開発力を統合し、どのチームからもオリジナリティあふれるアルゴリズム作品を応募することができました。

 

●総リーダー(情報理工学部4年生の有賀治樹)の話

アルゴリズムコンテストで優秀賞を受賞

 今年は予想以上の成果に、上位賞を2つも獲得することができ、とてもうれしく思います。これも4カ月間みんなで一致団結して取り組んだ結果だと思っています。今年は例年の3倍以上の学生が参画したので、プロジェクト運営がたいへんでしたが、通常の授業では得られない貴重な経験ができたと思います。至らないことばかりで、橋本先生や先輩方の協力があってこその活動でしたが、今回の経験を今後の研究や就職後のさまざま場面で生かしていきたいと考えています。
 橋本研究室では、2010年以降、これまでに4回応募していますが、これで通算4つの賞を獲得したことになり、研究室の中に技術やノウハウが着実に蓄積されてきた感があります。今回の活動を通して、低学年の学生も、知能ロボットや知的センシング全般の楽しさに興味を持ってもらえればと思います。
 来年もさらに上位賞を狙って、後輩たちと一緒にがんばりたいと思います。

 

●指導教員(橋本教授)の話

 このコンテストは全国の実力校が参加する高レベルのコンテストなので、学生の実践力を磨くために毎年応募していますが、年々課題が難しくなっており、しかも今年は研究室や学年の枠を越えて大人数の応募だったので、まとめ役の学生リーダーたちの苦労も多かったと思います。しかし、3年生の中心メンバーたちは、毎日遅くまで課題と取り組み、夏休みも一部返上して、ときには先輩からアドバイスを得たり、逆に後輩たちを指導したりしながら、最後まで決してあきらめない姿勢を貫き、これが今回の受賞に結びついたと思っています。教員としては、学生たちが、実践的な研究や開発作業を通してしか得られない、粘り強さや精神力といった、工学部生らしい教育効果を得てくれたことが、なによりもうれしく思います。

  

 

 

 

2013/12/17

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