機械情報工学科3年の武井翔一さんが動的画像処理実用化ワークショップで研究奨励賞
「準リアルシーンの生成学習とベクトルペア最適化に基づくばら積み部品の認識」

武井翔一さん

 3月7、8日に浜松市で開催された「動的画像処理実用化ワークショップ(DIA2013)」において、情報理工学部機械情報工学科3年の武井翔一さん(橋本研究室、指導教員:橋本学教授)らの研究が、研究奨励賞を受賞しました。

 同賞は、画像処理技術の分野に関して、特に優れた研究に対して贈られるものです。本年度は日本全国から応募された68件の論文のなかから、専門家による厳正な審査を経て3件が選ばれました。( http://www.tc-iaip.org/DIA2013/ )

 ■受賞論文「準リアルシーンの生成学習とベクトルペア最適化に基づくばら積み部品の認識」(受賞者:武井翔一、永瀬誠信、秋月秀一、橋本学)

 開発した新手法は、多数の物体がからみあった複雑なシーンにおける物体の位置姿勢を、正確かつ高速に認識するものであり、知能ロボットの実現に欠かせない重要な技術です。従来は,物体同士の接触に起因して認識が難しくなり、実用化が困難でした。今回、この問題に対して実際の現場で発生する偽の情報を予測して正確にシミュレートする新技術を開発し、これを事前にコンピュータに学習させておくことによって性能を大きく向上させることに成功しました。この実用性と性能が、未来の知能ロボットの高度化に貢献するとして高く評価されました。

 知能ロボットのための高度な視覚システムを研究したいと思い、この卒業研究テーマを選びました。プログラムや装置の製作や実験など、うまくいかなくて試行錯誤する日々が続きました。これからはさらに研究を深め,もっと多くの研究会や国際会議などで発表できるように、技術を高めていきたいです。

(情報理工学部機械情報工学科3年 武井 翔一)

■指導教授から一言

 このテーマは複雑な3次元シーンを対象にしているので、物体認識の課題としても特に難度の高いテーマです。担当学生たちは毎日欠かさず大学の実験室に来て、集中して研究に打ち込んでいました。自分自身が納得できるまで何度も実験を繰り返し、その成果が受賞につながりました。エンジニアになるための苦労と達成感の両方を感じてくれたのではないかと思います。

(指導教員:橋本 学)

2013/03/21

  • 記事を共有