生徒の集中力を切らさないための工夫
「テンポ感」「声質」「視線」が大切

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 私は5月24日から6月13日までの3週間、名古屋市立名東高等学校で教育実習を行いました。この3週間、教師の視点で生活することで、教師の仕事の多さ、大変さを知ると同時に、自分が生徒の時には気づくことができなかった、先生方の授業の素晴らしさ、生徒に対する愛情を日々感じました。授業や朝、帰りのショートホームルームなどでは、自分の力不足を痛感することばかりでした。大きな声を出すより冷静に呼び掛けること、全体を見るということは生徒たち一人ひとりと視線を合わせることなど、先生から実践的なアドバイスをいただきました。先生方の熱心なご指導や生徒とのふれ合いにより、「教師になりたい」という気持ちはより一層強くなりました。

 実習では、自身の授業はもちろん、先生方の授業の見学やショートホームルームでの連絡、体育祭、クラス日誌へのコメント、学級通信の作成など様々な経験をし、反省点や課題をたくさん見つけることができました。その中でも特に私は、「テンポ感」の大切さを実感しました。丁寧な指導、生徒の理解に沿った授業展開を心がけるのは勿論ですが、ゆっくりと授業を行うことがそれらに結びつく訳ではありません。絶妙なテンポの授業は、生徒の集中力が切れることなく、授業の1時限(46分間)がとても充実していました。残念ながら、私はまだその「テンポ感」をつかめていません。この先、学ぶべきことは絶えませんが、この「テンポ感」という課題も決して忘れぬようにしたいと思います。

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 実習の3週間は、辛いこと苦しいこともありましたが、何より生徒のきらきらとした笑顔が印象的であり、ずっと志してきた教師に改めて魅力を感じました。そして、実習のすべてが、私を一人の人間として成長させてくれる本当に貴重なものでした。

 知識の習得はもちろん、普段から人を観察し、自分とも向き合い、実際に生徒を指導する場面をイメージし、声質、テンポ、視線などを試行錯誤しながら工夫していこうと思います。絶対に「教師になる」という夢を叶えます。

(文学部日本文学科4年 小林 志帆) 

2012/06/27

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