総合政策学部市島プロジェクト研究2年生4人が政策提案
愛知県一宮市の一宮競輪場の活性化や経営改善

一宮競輪活性化研究報告会でプレゼンする市島プロジェクトの学生

一宮競輪活性化研究報告会でプレゼンする市島プロジェクトの学生

 地方公営競技として一宮市が運営している一宮競輪場の活性化や経営改善を目的とした、一宮競輪活性化研究報告会が2月18日、一宮競輪場にて行われ、総合政策学部市島プロジェクト研究2年生4人(増田直人、松山ひとみ、山田将司、倭英之)が一宮市経済部および一宮競輪場へ政策提案を行いました。

 報告に至った経緯は、一宮競輪場の入場者数および売上金額ともに年々低下し、経営難に陥っていること、地方公営競技の本来の目的である「地方財政への貢献」を果たせなくなっているといった問題に対して、学生の視点から改善策を提言してほしいという依頼を受けたためです。私たちは、そのような状況に置かれた一宮競輪場に対し、「全国の電話投票ファンへ一宮競輪情報雑誌の作成および送付」、「名古屋市営地下鉄への車内広告の掲示」、「イベント参加者にそれ以降も来場するインセンティブを与えること」、「バックスタンドの貸出」の4つを提案しました。

 「名古屋市営地下鉄への車内広告の掲示」では、新たな競輪ファンの獲得を目的に、名古屋市営地下鉄車内広告の費用対効果をシミュレーション分析しました。「イベント参加者にそれ以降も来場するインセンティブを与えること」では、競輪事業は加齢効果(選挙の投票行動のように加齢するにつれて行動を起こすこと)ではなく世代効果(ある特定の年代に生まれた人しか競輪場へ来ないこと)であることを示し、若者の来場を固定化するために、既存のイベントを有効活用することやイベント自体を継続性のあるものにする必要性があることを指摘しました。

 一宮市経済部および一宮競輪場の方からは、「電車内に広告を掲示しても実際に来場してくれるかが問題だが、シミュレーションは興味深いものであった」、「今は使われていないバックスタンドを今後どのように活用していくかを考えていきたい」というお言葉をいただきました。

 今後も、引き続き一宮競輪場と連携し、競輪場存続の方法について検討するとともに、今回の分析や改善案を考えるといった経験を、今後のゼミ活動や社会に出た際に活かしていきたいです。

(総合政策学部3年 山田将司)

2012/04/19

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