情報科学研究科チームの「歩行リハビリ活動支援システム」
(社)電子情報通信学会のヒューマンコミュニケーション賞を受賞

  情報科学研究科博士後期課程3年の久原政彦さん、博士前期課程1年の山本恭太さんらの研究チームが、12月15日から17日に宮崎市で開かれた「電子情報通信学会のHCGシンポジウム2010」でヒューマンコミュニケーション賞を受賞しました。同賞は電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーショングループに属する12研究会のうち、過去1年間に発表された優れた研究発表に対して表彰されるものです。

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受賞した久原政彦さん(左)と
山本恭太さん(右)

  研究チームの研究題目は「聴覚提示を用いた靴型デバイスによる歩行リハビリ活動支援システムの提案と試作」で、近年さまざまな分野での活用が期待される組み込みデバイスを、福祉の分野に応用した研究成果です。靴に圧力センサを取り付け、センサからの情報を音によってリアルタイムに患者に提示することで、病院などでのリハビリ活動を支援することが可能になるといいます。患者のリハビリ活動の邪魔にならないよう装着するデバイスを1から設計し小型化するなど、医療従事者や患者からの意見を多く取り入れ、実際の医療現場で活用するためのさまざまな工夫を随所に採用したことが高く評価されました。

  ヒューマンコミュニケーション賞の受賞に際しては、久原さん、山本さんとともに研究チームを組んだ情報理工学部の伊藤誠教授と遠藤守准教授が2010年6月に行った研究発表に対し、電子情報通信学会の第1種研究会であるマルチメディア・仮想環境基礎研究会(MVE)からMVE賞として表彰を受けました。その後、ヒューマンコミュニケーション賞として改めて表彰されました。2010年度のヒューマンコミュニケーション賞は全体で279件の発表に対して5件が選出されました。

  情報理工学部の前身で情報科学部メディア科学科の1期生でもある久原さんは、「多くの方々に支えられ、研究を続けることができた結果で、心より感謝申し上げます。中京大学で学んだマルチメディアの活用技術と、モノづくりの経験を最大限生かすことができました。これからも人の役に立つ研究を続けていきたい」と話しています。

2011/01/21

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