奥田伸二さん、安積亜希子さん(ともに修士2)が「汗かくメディア賞」
「アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム」(愛知県児童総合センター主催)
奥田伸二さん 安積亜希子さん |
情報科学研究科メディア科学専攻の奥田伸二さん、安積亜希子さん(ともに修士2)の共同作品《音玉-ontama-》が9月、愛知県児童総合センター主催アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラムで「汗かくメディア賞」を獲得した。
子どもたちの健全な成長と、自由に発想し表現する力が育まれることを願い企画された同プログラムに、33点のメディア・アート作品が応募され、汗かくメディア賞に3点が選ばれた。3作品は9月13-23日、愛知県児童総合センター内で展示された。
◆受賞作品《音玉-ontama-》の紹介
『遊び』を通じて体を動かしたり、感情をあらわにしたり、周りとコミュニケーションをとることで、子どもたちの「身体」と「心」は結びつき、養われます。しかし、現在の『遊び』はどうでしょうか。現在の『遊び』としてコンピュータゲームなどが目立ちますが、遊んでいる子どもたちの表情は固く、周りと直接コミュニケーションをとること機会は少ない様子です。現在の『遊び』は「身体」と「心」が分裂しているように感じられます。これらから、私たちは「身体」と「心」が結びついた『遊び』が必要であると考え、そのきっかけとなる作品を制作しました。
《音玉-ontama-》は、柔らかいボール型で、自由に手に取って遊べる作品です。観客が《音玉》に話しかけたり、様々な音を聞かせると、その音が 《音玉》に録音されます。そして、弾ませたり、投げたり、転がしたりすると、録音された音が再生され、それと同時に光ります。《音玉》を使って様々な遊び を創造しましょう。
◆「汗かくメディア賞」を受賞して
子どもたちは、《音玉-ontama-》から自分の声が出てくると目を丸くして喜んでいました。 また、使い方を覚えた後、子どもたちは自分たちでルールを決め、遊びを創造していました。様々な音を録音し、友達と投げあったり蹴ったりする子どもたちの活発な姿が見受けられました。また、子どもたちだけでなく、大人たちも一緒に楽しむ姿が多く見られました。
今回制作した《音玉》は、子どもたちが体を動かし感情を表に出す『遊び』のきっかけとなったのでないでしょうか。《音玉》を使った様々な『遊び』が、子どもたちの想像力によって今後も発展していけばと願っています。
(情報科学研究科メディア科学専攻・修士2 奥田 伸二、安積 亜希子))